「セルフプレジャー」は恥ずかしくない。私を大切にする新しい習慣
この記事では、「セルフプレジャーってどんな意味?」「一人でするなんて不安」「グッズが気になるけど、どれを選べばいい?」そんなモヤモヤをやさしくほどいていきます。心と体、美容へのメリット、手やアイテムを使ったセルフケアの始め方、パートナーとの付き合い方、リアルな体験談やインタビューまで。読み終わる頃には、セルフプレジャーを「ひとりエッチ」ではなく“自分をいたわる時間”として受け入れやすくなっているはずです。
セルフプレジャーってどんな意味?「オナニー」との違い
まずは、そもそも「セルフプレジャー」の意味から整理しておきましょう。セルフプレジャーは英語の “self pleasure” が元で、直訳すると「自分で自分を心地よくすること」。性的な快感だけでなく、自分の心と体をケアするセルフケアの一つとして語られることが増えています。
いわゆる「オナニー」という言葉には、どこか「性欲処理」「恥ずかしいこと」というイメージがつきまといがち。でもセルフプレジャーという言い方には、
- 自分の体を大事に扱う
- 快感だけでなくリラックスやストレスケアも含める
- 美容や睡眠、メンタルにもいい影響がある
といった、もう少し広くてポジティブなニュアンスが含まれています。最近は「セルフケア」「マインドフルネス」と同じ文脈で語られることも多く、自分を責めるための行為ではなく、癒すための時間として受け止められています。
もちろん、女性性器(ヴァギナやクリトリス)に触れて快感やオーガズムを得る「行為」という側面はあります。ただ、それだけでなく、アロマや音楽、バスルームでのリラックスタイムも含めて「セルフプレジャー」と呼ぶ人もいます。
なぜ今、女性の間で「セルフプレジャー」が話題なの?
20代〜50代の女性が「セルフプレジャー」と検索する背景には、いくつかの共通した悩みがあります。
1. パートナーとのセックスだけでは満たされない現実
「彼氏や夫とはセックスしているのに、イマイチ満たされない」「オーガズムを感じたことがないまま大人になった」——そんな声は珍しくありません。相手に気を遣ったり、時間がなかったり、子どもがいたりすると、どうしても自分の快感は後回しになりがち。
そこで注目されているのが“自分で自分を知るためのセルフプレジャー”です。自分がどんな刺激やタッチ、どんなペースが心地いいのかを知ることは、パートナーとのセックスを良くするための「予習」にもなります。
2. ストレス社会と「セルフケア」ブーム
仕事・家事・育児・介護……。女性の毎日はタスクだらけ。そんな中、アロマやヨガ、スキンケアと同じ感覚で、「セルフプレジャー=セルフケア」として取り入れる人が増えています。
セルフプレジャーは、
- ストレスでパンパンになった心をゆるめる
- 睡眠の質を上げる
- 自律神経やホルモンバランスを整えるサポートになる
といった効果が報告されていて、外国では「健康的な習慣」として紹介されることも。セルフプレジャー後のリラックス状態は、瞑想や深い呼吸に近いと言われることもあります。
3. デザイン性の高いセルフプレジャーアイテムの登場
ひと昔前の「大人のおもちゃ(大人のトイ)」は、正直かわいくない・ちょっと怖い・怪しいショップで買うイメージでしたよね。でも今は、コスメや美容アイテムみたいなデザインのセルフプレジャーグッズが増えています。
たとえば、柔らかいシリコンで作られたパステルカラーのスティックタイプや、クリトリスに吸引の刺激を与えるアイテム、手のひらサイズでバスルームでも使えるものなど。日本ブランドの「iroha(イロハ)」や吸引系で人気の「ウーマナイザー」などは、ファッション誌や美容系メディアでも紹介されるほど、“オシャレで安心なセルフプレジャー用品”として認知されつつあります。
セルフプレジャーで得られる5つのメリット
ここからは、セルフプレジャーがもたらしてくれる具体的なメリットを整理してみましょう。
1. ストレス発散とメンタルケア
セルフプレジャーでオーガズムに達すると、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンやエンドルフィンが分泌され、イライラや不安がやわらぐと言われています。仕事や家事のストレスでガチガチになった体と心が、ふっと緩む感覚を味わう人も多いです。
2. 睡眠の質アップ
就寝前に軽くセルフプレジャーを取り入れることで、心身がリラックスして眠りにつきやすくなる人もいます。寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める……そんな悩みがあるなら、セルフケアの一つとして試してみる価値はあります。
3. 自分の”好き”が分かるようになる
セルフプレジャーを通して「ここを触られると安心する」「この刺激は苦手」など、自分の体の声が聞こえやすくなります。クリトリス周辺やVIOライン、バストや首筋など、どの部分がどんなタッチで心地よいのかを知ることで、パートナーとのセックスの満足度アップにもつながります。
4. 美容や健康へのうれしい影響
リラックスすることで睡眠の質が整うと、肌の調子やむくみにもいい影響が出やすくなります。血行が良くなり、冷えがやわらぐ人も。セルフプレジャーそのものが「美容アイテム」ではありませんが、ストレスケア=美容ケアという意味で、しっかりつながっています。
5. 性に対する罪悪感がやわらぐ
日本ではまだ、性やセックスの話をオープンにしづらい空気がありますよね。セルフプレジャーを通して、「性欲=おかしいこと」ではなく、「食欲や睡眠欲と同じ、人間の自然な欲求なんだ」と実感できると、無駄な自己否定が減っていきます。

もちろん感じ方には個人差がありますが、うまく付き合えば、セルフプレジャーは「ただのエロい行為」ではなく、心と体を調整するセルフケアの儀式になりえます。
初心者さん向け:グッズなしでできるセルフプレジャーの始め方
「いきなりセルフプレジャーグッズを買うのはハードルが高い」「価格やブランドを調べるのもドキドキする」——そんな人は、まず自分の手だけでできるセルフプレジャーから始めてみましょう。
大事なのは「イクこと」より、今の自分にとって心地よいタッチを知ること。最初はうまくいかなくて当たり前です。何度かトライしながら少しずつ、自分の体との信頼関係を築いていきましょう。

セルフプレジャーグッズの種類と選び方
少し慣れてきたら、「セルフプレジャー用のアイテムも気になる」という人も多いはず。ここでは、代表的なタイプと選び方のポイントをまとめます。
主なセルフプレジャーアイテムのタイプ
- スティックタイプ:細長いスティック状。外側の刺激にも、軽い挿入にも使える万能タイプ。
- 吸引タイプ:クリトリス周辺に軽い吸引と振動を与えるタイプ。オーガズムに達しやすいと人気。
- ロータータイプ:小さな丸いアイテム。振動でクリトリスやVIOラインを刺激しやすい。
- 挿入専用タイプ:ヴァギナに挿入して刺激を与えるタイプ。しっかりサイズ感を確認してから選びたいアイテム。
選ぶときにチェックしたいポイント
初めての購入なら、次のような項目を意識してみてください。
- 素材:医療用レベルのシリコンなど、肌にやさしく安心して使えるものか。
- サイズ:自分の手のサイズや女性性器の感覚に合いそうか。大きすぎる挿入グッズはNG。
- 刺激のタイプ:振動の強弱やリズム、吸引の強さが調整できるか。
- 防水・防滴:風呂やバスルームで使えるとセルフケアの幅が広がります。
- お手入れのしやすさ:清潔に保ちやすい構造か、専用のケア用品が必要か。
- 販売価格:無理のない価格帯かどうか。安すぎる中古品は衛生面からおすすめしません。
最近はレディース向けのオンラインショップや、ファッション・美容系のセレクトショップでも、シンプルでおしゃれなセルフプレジャーアイテムが増えています。18歳未満は対象外、生体認証や年齢確認が必要なショップも多いので、その点もチェックしておきましょう。
「iroha」などの日本ブランドや、「ウーマナイザー」のような吸引系アイテムは、“なるべく安全で安心して使えるように”という設計を掲げているものが多いです。とはいえ最終的には、自分の感覚と価値観にフィットするかどうかが一番大事。見た目のデザインや色、手に持ったときの重さなど、ファッションアイテムを選ぶような感覚で選んでOKです。

セルフプレジャーとパートナーとの関係
「セルフプレジャーをしていることをパートナーに知られたら、嫌がられるかな?」と不安に感じる人も多いですよね。でも実は、セルフプレジャーはパートナーとの関係を深めるチャンスにもなりえます。
セルフプレジャー=相手が足りないからではない
セルフプレジャーは、「彼氏や夫のセックスに満足していないから」するものではありません。食欲や睡眠欲と同じで、「自分のリズムで自分を満たす時間」が欲しくなることは、ごく自然なことです。
もしパートナーに打ち明けるなら、
- 「あなたともっと気持ちよくなりたくて、自分の体を知りたかった」
- 「ストレスケアの一つとして試してみたら、すごくリラックスできた」
といった、「相手を否定するためではない」というメッセージを添えてみるのがおすすめです。
一緒にセルフプレジャーグッズを使う、という選択肢も
二人のセックスの中に、セルフプレジャーアイテムを取り入れるカップルも増えています。たとえば、クリトリス用のスティックや吸引タイプをパートナーに持ってもらい、「こんな刺激が好き」と伝えながら一緒に試してみるのも一つ。
最初は気恥ずかしいかもしれませんが、「快感について話し合える二人」になれたら、その関係性はぐっと深まります。
セルフプレジャーQ&A
- Q. セルフプレジャーってやりすぎると良くない?
- A. 日常生活に支障が出るほど頻度が高かったり、女性性器(ヴァギナやクリトリス)に痛みが出るほど強い刺激を繰り返している場合は、負担になっているサインです。目安としては「終わったあと、心と体が軽くなっているかどうか」。罪悪感や自己嫌悪が強いときは、一度距離を置いて、セルフケアの視点からペースを整えてみましょう。
- Q. グッズに頼りすぎると、パートナーとのセックスで感じにくくなる?
- A. とてもよくある不安ですが、必ずしもそうとは限りません。強すぎる振動や吸引に慣れすぎると、最初のうちは物足りなく感じる人もいますが、「パートナーとのスキンシップは別物」と切り分けている人も多いです。心配なら、弱めの振動・シンプルなスティックタイプから始めて、「グッズがない日」も意識的に作ってみるとバランスを取りやすくなります。
- Q. 子どもがいるので、セルフプレジャーの時間が取りづらいです…
- A. 小さなお子さんがいる家庭では、「誰にも邪魔されない時間」を確保すること自体が至難のわざですよね。そんなときは、長い時間を確保しようとせず、入浴中やシャワータイムに数分だけバスルームでセルフケアをする、寝かしつけ後の10分だけ自分の部屋にこもる…など、短い”自分だけの時間”を確保するところから始めてみてください。
- Q. セルフプレジャーって何歳までしていいの?
- A. 年齢に上限はありません。10代後半〜20代で興味を持つ人もいれば、40代・50代になってから初めて挑戦する人もいます。更年期前後はホルモンバランスの変化で性欲が揺れやすい時期ですが、そのタイミングでセルフケアの一つとしてセルフプレジャーを取り入れる人もいます。自分の体のペースを大切にしましょう。

体験談:セルフプレジャーが「罪悪感」から「セルフケア」に変わった日
ここからは、筆者・ゆうなの体験談を少しだけ。
20代の頃の私は、正直「セルフプレジャー=さみしい夜にするもの」というイメージでした。元カレと別れてから、眠れない夜にこっそり手を伸ばす。終わったあと、少しだけスッキリするけれど、どこか虚しさが残る——そんな感じ。
30代になって、仕事のストレスと、恋愛のゴタゴタが重なった時期がありました。夜中までパソコンに向かい続けて、肩も心もガチガチ。ある日ふと、「誰かに癒してほしい」と思うより先に、「自分で自分をなでてあげたい」と感じたんです。
それからは、セルフプレジャーの時間にアロマを炊いたり、ふかふかのタオルを用意したり、VIOをやさしくケアするオイルを使ったりして、“エッチな時間”から”美容とセルフケアの時間”に変えていきました。
オーガズムを感じたあと、しっかり眠れて、翌朝の肌の調子が良かったとき。「あ、これって悪いことじゃないんだ」と心から思えました。そこからは罪悪感よりも、「今日も私、よく頑張ったな」という自己肯定感のほうが大きくなった気がします。
今は、パートナーがいるときもいないときも、セルフプレジャーは「自分のご機嫌をとるためのアイテム」の一つ。お気に入りのスティックタイプのグッズは、もはや美容家電の一部みたいな位置づけです。
インタビュー:結婚10年目・あやのさん(37)がセルフプレジャーを始めた理由
ここからは、結婚10年目のあやのさん(37)へのインタビュー。子どもはいない夫婦二人の暮らしの中で、セルフプレジャーをどう捉えるようになったのか、リアルな声を聞かせてもらいました。
ゆうな
あやの(37)
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あやの(37)
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ゆうな
あやの(37)
ゆうな
あやの(37)
ゆうな
まとめ:セルフプレジャーは「自分と仲直りする時間」
セルフプレジャーと聞くと、まだまだ「エッチ」「恥ずかしい」「一人でこそこそやるもの」というイメージが強いかもしれません。でも実際には、
- ストレスや不安を和らげるセルフケア
- 睡眠や美容、ホルモンバランスにもつながる習慣
- 自分の「好き・嫌い」を知るためのセルフリサーチ
- パートナーとのセックスを豊かにするヒント
といった、多くの可能性を秘めています。
大事なのは、「私がどう感じたいか」を一番に考えること。高価なブランドを揃える必要も、毎日しなきゃいけない義務もありません。手だけで試してみるのも良し、気になるスティックや吸引タイプのグッズを一つだけ迎えてみるのも良し。
セルフプレジャーは、誰かに見せるための「正解の形」なんてありません。あなたが安心して、気持ちよく、自分を好きでいられるなら、それがもう立派なセルフケアです。
今夜、いつもより少しだけ早くスマホを置いて、自分の体と心に「今日はどんなケアがしたい?」と問いかけてみませんか。

あなたのセルフプレジャーは、わがままなんかじゃなくて、「私を大切にする」という、静かでやさしい意思表示です。


