ヨガとピラティスの違いとは?似ているようで全く異なる2つのエクササイズ
フィットネススタジオで「ヨガ」と「ピラティス」のクラスを見かけて、「どっちも似たようなものでしょ?」と思ったことはありませんか。
マットの上で体を動かすという点では共通していますが、実はこの2つ、起源も目的も呼吸法も全く違うんです。

私自身、30代になって健康を意識し始めた頃、この2つの違いがよくわからず混乱していました。
「とりあえずヨガから始めてみよう」と思って体験レッスンに行ったものの、イメージしていたトレーニングと違って戸惑ったことを覚えています。
今回は、ヨガとピラティスの違いを徹底的に解説します。
それぞれの特徴や効果、どんな人に向いているのかまで、私の体験談も交えながらお伝えしていきますね。
ヨガとピラティス、それぞれの起源と基本的な考え方
まずは、ヨガとピラティスがどのように生まれたのか、その歴史と基本的な考え方を見ていきましょう。
起源を知ることで、2つの違いがより明確になります。
ヨガの起源:心と身体の調和を目指す古代インドの実践
ヨガは約5000年前、古代インドで生まれた心身の鍛練法です。
もともとは瞑想を深めるための修行の一環として発展してきました。
サンスクリット語で「繋がり」や「結合」を意味する「ヨガ」という言葉が示す通り、心と身体、そして精神的な部分を統合することを目的としています。

現代では、健康的な生活のためのエクササイズとして世界中に広まっていますが、
本来のヨガは単なる運動ではなく、ポーズ(アーサナ)、呼吸法(プラナヤマ)、瞑想を通じて
精神的な安定や自己認識を深めることを重視しています。
- 心身の調和を目指す総合的なアプローチ
- 腹式呼吸でリラックス効果を促進
- 柔軟性の向上とストレス解消に効果的
- 瞑想的な要素で副交感神経を活性化
ピラティスの起源:リハビリから生まれた科学的トレーニング
一方、ピラティスは比較的新しく、20世紀初頭にドイツ人のジョセフ・ピラティスによって考案されました。
彼は第一次世界大戦中、負傷兵のリハビリテーションのために独自のエクササイズ方法を開発したんです。
ピラティスの最大の特徴は、体幹(コア)の強化とインナーマッスルの鍛錬に重点を置いていること。
姿勢の改善や身体の機能回復を目的とした、極めて科学的なアプローチです。
専用のマシン(リフォーマーなど)を使うクラスもあれば、マットのみで行うクラスもあります。
どちらも正確な動作とコントロールを重視し、一つひとつの動きを意識しながら行うのが特徴です。
- 体幹とインナーマッスルの強化に特化
- 胸式呼吸で交感神経を活性化
- 正確な動作とコントロールを重視
- 姿勢改善や腰痛・肩こりの軽減に効果的

目的と効果の違い:何を求めるかで選ぶべきエクササイズが変わる
ヨガとピラティスは、目指すゴールが根本的に異なります。
あなたが何を達成したいかによって、どちらを選ぶべきかが変わってくるんです。
ヨガの主な目的と効果
ヨガの目的は、心身のバランスを整え、精神的な安定を得ることです。
ポーズをキープしながら深い呼吸を続けることで、自律神経のバランスが整い、ストレス解消につながります。
私がヨガを始めたきっかけは、仕事のストレスで眠れない日が続いていたこと。
初めてのレッスンで、最後のシャバーサナ(屍のポーズ)で横になった時、
久しぶりに頭の中が静かになる感覚を味わいました。
- 柔軟性の向上:普段使わない筋肉や関節を動かすことで、全身の柔軟性がアップ
- ストレス解消:腹式呼吸と瞑想的な要素で副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られる
- 血行促進:様々なポーズで全身の血流が改善され、冷え性の改善にも効果的
- 精神的な安定:集中力が高まり、日常生活での心の余裕につながる
- 免疫力の向上:自律神経のバランスが整うことで、免疫機能も向上
ピラティスの主な目的と効果
ピラティスの目的は、体幹を強化し、正しい姿勢と効率的な身体の使い方を身につけることです。
インナーマッスルを鍛えることで、背骨や骨盤の位置が整い、日常生活の動作が楽になります。

友人がピラティスを始めて3ヶ月後、明らかに姿勢が良くなっていたんです。
「デスクワークで猫背がひどかったけど、気づいたら背筋がピンとしてるの」と嬉しそうに話していました。
- 体幹の強化:インナーマッスルを鍛えることで、身体の中心部が安定する
- 姿勢改善:骨盤や背骨の歪みが整い、美しいボディラインが作られる
- 腰痛・肩こりの軽減:正しい姿勢が身につくことで、慢性的な痛みが改善される
- 筋力アップ:特にお腹周りや背中のインナーマッスルが鍛えられる
- ボディメイク効果:引き締まった体づくりに効果的で、ダイエットにも役立つ
呼吸法の違い:自律神経への影響が正反対
ヨガとピラティスの大きな違いの一つが、呼吸法です。
これが実は、それぞれのエクササイズがもたらす効果に大きく影響しているんです。
ヨガの腹式呼吸:リラックスモードへ
ヨガでは基本的に腹式呼吸を行います。
お腹を膨らませながら鼻からゆっくり息を吸い、お腹をへこませながら鼻から吐き出す呼吸法です。
この呼吸法は横隔膜を大きく動かすため、副交感神経が優位になります。
つまり、身体がリラックスモードに入り、ストレス解消や睡眠の質向上につながるんです。
夜寝る前にヨガの呼吸法を5分間行うだけで、寝つきが格段に良くなりました。
深い呼吸を意識するだけで、頭の中のモヤモヤが消えていく感覚があります。
ピラティスの胸式呼吸:活動モードへ
ピラティスでは胸式呼吸を使います。
お腹は引き締めたまま、胸(肋骨)を広げるように鼻から息を吸い、口から吐き出します。

胸式呼吸は交感神経を活性化させるため、身体が活動モードに入ります。
体幹を安定させながら効率的に動くことができ、トレーニング効果が高まるんです。
朝にピラティスを行うと、頭がスッキリして一日のスタートが気持ちいい。
呼吸の違いが、こんなにも体感に影響するとは思いませんでした。
- ヨガの腹式呼吸:副交感神経を優位にし、リラックス効果をもたらす
- ピラティスの胸式呼吸:交感神経を活性化し、体幹を安定させながら動く準備を整える
- 同じマット運動でも、呼吸法の違いで身体への影響が大きく異なる
動きとポーズの違い:静と動のアプローチ
ヨガとピラティスは、動き方やポーズのキープの仕方も大きく異なります。
ヨガ:ポーズをキープして深める
ヨガでは一つのポーズを一定時間キープすることが多いです。
ポーズをとってから、そこで呼吸を続けながらストレッチを深めていきます。
例えば、ダウンドッグ(下向きの犬のポーズ)では、手と足で身体を支えた状態を30秒から1分ほどキープ。
最初はきつく感じても、呼吸を続けるうちに筋肉が緩んで、ポーズが深まっていくんです。
この「キープする時間」が、柔軟性を高め、精神的な集中力を養う重要な要素になっています。
ピラティス:流れるような連続した動き
ピラティスは、流れるような連続した動きが特徴です。
一つの動作から次の動作へスムーズに移行し、常に体幹を意識しながらコントロールします。

例えば、「ハンドレッド」というエクササイズでは、
仰向けで脚を上げた状態で腕を上下に動かし続けます。
ポーズをキープするのではなく、正確な動きを繰り返すことで筋力を高めていくんです。
動き続けることで筋肉への負荷が持続し、効率的にインナーマッスルを鍛えられます。
どちらを選ぶべき?あなたに合ったエクササイズの選び方
ここまで読んで、「結局、私にはどっちが合ってるの?」と思った方も多いはず。
目的やライフスタイル、体力レベルによって、選ぶべきエクササイズは変わってきます。
ヨガがおすすめな人
- ストレスが溜まっている、心の安定を求めている人
- 柔軟性を高めたい人
- 睡眠の質を改善したい人
- 瞑想や精神的な成長に興味がある人
- ゆったりとした時間を過ごしたい人
- 初心者でも無理なく始めたい人
特に、仕事や人間関係でストレスフルな日々を送っている方には、ヨガのリラックス効果が役立ちます。
私自身、イライラしている時にヨガをすると、不思議と心が落ち着くんです。
ピラティスがおすすめな人
- 姿勢を改善したい人
- 腰痛や肩こりに悩んでいる人
- 体幹を強化したい人
- 引き締まった身体を作りたい人(ボディメイク)
- 効率的に筋力をつけたい人
- デスクワークで身体が固まっている人
デスクワークで一日中座っていると、どうしても姿勢が悪くなりがち。
ピラティスで体幹を鍛えることで、正しい姿勢を維持しやすくなり、慢性的な痛みも軽減されます。
両方試してみるのもアリ!
実は、ヨガとピラティスを両方取り入れるのが理想的だと、多くのインストラクターが言っています。
例えば、週に2回ピラティスで体幹を鍛え、週に1回ヨガで心身をリラックスさせる。
この組み合わせで、身体的にも精神的にもバランスの取れた状態を保てます。

私も今は、平日の朝にピラティス、週末の夜にヨガという習慣を続けています。
それぞれの良さを実感できて、健康的な生活のリズムができました。
体験談:ヨガとピラティス、両方やってみた私の3年間
32歳の時、体力の衰えを感じて「何か運動を始めなきゃ」と思った私。
最初はヨガの体験レッスンに参加しました。
正直、「マットの上で座ってるだけでしょ?」と軽く見ていたんです。
ところが、いざ始めてみると、普段使わない筋肉が悲鳴を上げる。
特に、戦士のポーズでは太ももがプルプル震えて、体幹の弱さを痛感しました。
でも、レッスンの最後のリラクゼーションタイムで、久々に頭の中が空っぽになる心地よさを味わったんです。
「これだ!」と思い、週1回のヨガを続けることに。
3ヶ月ほど経った頃、身体は柔らかくなったものの、
「もっと体幹を鍛えたい」「姿勢を改善したい」という新たな欲求が出てきました。
そこで始めたのがピラティスです。
最初のレッスンで、呼吸法が全く違うことに驚きました。
ヨガではお腹を膨らませていたのに、ピラティスでは逆にお腹を引き締める。
動きも流れるように続くので、ヨガよりハードに感じましたが、
レッスン後の「やりきった感」はピラティスの方が強かったです。
現在、ヨガ歴3年、ピラティス歴2年半。
両方を続けたことで、心身ともに以前より健康的になりました。
- 慢性的な肩こりが軽減された
- デスクワーク中の姿勢が良くなった
- ストレスを感じても、呼吸法で落ち着けるようになった
- 体力がついて、疲れにくくなった
- 睡眠の質が明らかに向上した
どちらか一方ではなく、両方を取り入れたことで、
身体的な強さと精神的な安定の両方を手に入れることができたと感じています。
よくある質問(FAQ)
Q1. ヨガとピラティス、初心者にはどちらがおすすめ?
どちらも初心者向けのクラスがありますが、まずは体験レッスンで両方試してみることをおすすめします。
ヨガは柔軟性や精神的なリラックスを重視したい方、ピラティスは姿勢改善や体幹強化を目指したい方に向いています。
自分の目的や体感で「続けられそう」と思った方を選ぶのがベストです。
Q2. ダイエット効果が高いのはどっち?
ピラティスの方が筋力トレーニングの要素が強いため、ボディメイクや引き締め効果はピラティスの方が高いと言われています。
ただし、ホットヨガなど運動量の多いヨガもあり、代謝アップには効果的。
ダイエットには食事管理も重要なので、エクササイズと合わせて生活習慣全体を見直すことが大切です。
Q3. 週に何回くらい通うのが理想?
初心者なら週1〜2回から始めるのがおすすめです。
慣れてきたら週2〜3回に増やすと、より効果を実感しやすくなります。
無理なく継続することが最も重要なので、自分のライフスタイルに合わせて調整してください。
自宅でできる簡単なポーズやエクササイズを日々の習慣に取り入れるのも効果的です。

Q4. 身体が硬くてもできる?
もちろん可能です!ヨガもピラティスも、今の自分の状態からスタートするもの。
特にヨガは続けるうちに柔軟性が向上していきます。
ピラティスは柔軟性よりも体幹の強さとコントロールを重視するので、身体の硬さはあまり問題になりません。
インストラクターに「初心者で身体が硬い」ことを伝えれば、適切なアドバイスをしてもらえます。
Q5. マシンピラティスとマットピラティスの違いは?
マットピラティスは自分の体重を使って行うエクササイズで、自宅でも実践しやすいのが特徴。
マシンピラティス(リフォーマーなど)は専用器具を使い、適切な負荷をかけながら正確な動きを学べます。
初心者にはマシンピラティスの方が動きを理解しやすいと言われていますが、
まずはスタジオで体験してみて、自分に合った方を選ぶといいでしょう。
インタビュー:スポーツ好きな女性がピラティスを選んだ理由
今回は、バスケットボールが趣味で元気いっぱいのなつきさん(21)に、
ヨガとピラティスの体験談を聞いてみました。
ゆうな
なつき(21)
ゆうな
なつき(21)
ゆうな
なつき(21)

ゆうな
なつき(21)
ゆうな
なつき(21)
ゆうな
なつき(21)
まとめ:あなたのライフスタイルに合わせて選ぼう
ヨガとピラティス、どちらも素晴らしいエクササイズですが、目的とアプローチが異なります。
- ヨガ:心身の調和、柔軟性向上、ストレス解消、精神的な安定を重視
- ピラティス:体幹強化、姿勢改善、インナーマッスルの鍛錬、ボディメイクを重視
- 呼吸法が異なり、身体への影響も正反対
- どちらか一方ではなく、両方を取り入れるのも効果的
- まずは体験レッスンで実際に試してみることが大切
大切なのは、自分の目的やライフスタイルに合ったものを選び、継続することです。
無理なく楽しみながら続けられるエクササイズが、結局のところ一番効果的なんです。

私自身、両方を取り入れたことで、身体的にも精神的にも以前より健康的な毎日を送れています。
あなたも、自分に合ったエクササイズを見つけて、健康的で充実した生活を手に入れてくださいね。
まずは気軽に体験レッスンに予約してみましょう。
新しい自分に出会えるかもしれませんよ。

