略奪婚のすべて|幸せになれる人と後悔する人の決定的な違い
「好きになった人がたまたま既婚者だった」
「彼が離婚してくれたら、私たちは幸せになれるのに」
そんな想いを抱えながら、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
私自身、キャバクラで働いていた頃、既婚者の男性から「妻とはうまくいっていない」「本当に好きなのは君だけだ」という言葉を何度も聞いてきました。そして、その言葉を信じて略奪婚に踏み切った女性たちの「その後」も、たくさん見てきました。
幸せを掴んだ人もいれば、すべてを失った人もいる。
略奪婚の結末は、人それぞれまったく違うのです。
この記事では、略奪婚の基本的な意味から、法的リスク、慰謝料の相場、そして実際に経験した女性のリアルな声まで、包み隠さずお伝えします。

略奪婚とは?基本的な意味と読み方
まずは「略奪婚」という言葉の基本から整理しましょう。
略奪婚の読み方と定義
略奪婚は「りゃくだつこん」と読みます。
その意味は、配偶者(夫や妻)がいる人、または婚約者や恋人がいる人と恋愛関係になり、その相手を「奪い取って」自分が結婚すること。文字通り「略奪する」という言葉が使われているように、ネガティブなイメージを伴う表現です。
似た言葉に「略奪愛」がありますが、こちらは結婚に至らない恋愛関係も含みます。一方、略奪婚は最終的に婚姻関係を結ぶことを指すため、より責任や覚悟が問われる行為といえるでしょう。
略奪婚が成立するパターン
- 既婚者との不倫関係から、相手が離婚して再婚するパターン
- 婚約者がいる相手との交際で、婚約破棄させて結婚するパターン
- 恋人がいる相手を別れさせて、自分が結婚するパターン
このうち、法的に問題となりやすいのは既婚者との不倫からの略奪婚です。婚約者がいた場合も、状況によっては慰謝料請求の対象となる可能性があります。
一方、恋人がいる相手を奪う場合は、道義的には問題があっても、法的責任を問われることは基本的にありません。これは自由恋愛の範囲内と考えられているからです。

略奪婚に走る女性の心理とは
なぜ女性は、既婚者との恋愛に溺れ、略奪婚を夢見てしまうのでしょうか。
私がこれまで出会ってきた女性たちの話を聞いていると、いくつかの共通した心理パターンが見えてきます。
「禁断」だからこそ燃え上がる
人間の心理として、手に入らないものほど欲しくなるという傾向があります。これは心理学では「ロミオとジュリエット効果」とも呼ばれ、障害があるほど恋愛感情が強くなる現象です。
既婚者との恋愛は、周囲から反対される「障害」がある分、より情熱的に感じられてしまう。冷静に考えれば危険な関係なのに、その危険さがスリルとなって恋心を加速させるのです。
「選ばれた」という優越感
「奥さんよりも私を選んでくれた」
「家庭があるのに、私に会いに来てくれる」
こうした状況は、女性に「特別な存在」であるという錯覚を与えます。実際には、彼は家庭という安全基地を持ちながら、あなたとの関係を楽しんでいるだけかもしれません。でも、恋愛の渦中にいると、その現実が見えなくなってしまうのです。
「この人しかいない」という思い込み
不倫関係が長引くほど、「ここまで待ったのだから」「私の青春を捧げたのだから」という気持ちが強くなります。サンクコスト(埋没費用)の心理が働き、引き返せなくなるのです。
本当は他にもっと良い出会いがあるかもしれない。でも、それを認めることは、これまでの時間を否定することになる。だから、「この人と結婚できれば幸せになれる」と自分に言い聞かせてしまうのです。

略奪婚の5つの重大リスク
略奪婚を考えるなら、必ず知っておかなければならないリスクがあります。ロマンチックな気持ちだけでは乗り越えられない、現実的な問題ばかりです。
リスク①:慰謝料請求
略奪婚の過程で不貞行為(肉体関係)があった場合、相手の配偶者から慰謝料を請求される可能性があります。
慰謝料の相場は50万円〜300万円程度。ただし、以下のような要因で増額されることもあります。
- 不倫期間が長い場合
- 相手の家庭に子どもがいる場合
- 妊娠・出産が関係している場合
- 悪意を持って家庭を壊そうとした場合
最悪の場合、500万円程度まで増額されるケースもあります。これは決して小さな金額ではありません。
リスク②:養育費の負担
相手に子どもがいる場合、離婚後も養育費を支払い続ける義務があります。子どもが成人するまでの長期間、毎月数万円の支出が続くことになります。
これは新しい家庭の家計に直接影響します。「子どもがいることは分かっていたけど、こんなにお金がかかるとは思わなかった」と後悔する女性は少なくありません。
リスク③:周囲からの孤立
略奪婚は、どうしても周囲から冷たい目で見られがちです。
友人が離れていく。親戚付き合いがうまくいかない。彼の両親から歓迎されない。職場での噂話の的になる。こうした社会的な制裁は、想像以上に精神的なダメージを与えます。
リスク④:罪悪感からの苦しみ
たとえ結婚できたとしても、「人の幸せを壊した」という罪悪感は消えません。
特に、相手に子どもがいた場合、その子どもの人生に影響を与えたという事実と向き合い続けることになります。幸せな瞬間にふと罪悪感が湧き上がり、心から幸せを感じられないという女性もいます。
リスク⑤:「また浮気されるかも」という不安
これは多くの略奪婚経験者が口にすることです。
「一度浮気した人は、また浮気する」という言葉があるように、あなたのために前妻を裏切った彼が、今度はあなたを裏切らないという保証はどこにもありません。「自分も同じように略奪されるのでは」という不安を抱えながら生活することになるのです。

略奪婚の慰謝料について詳しく解説
略奪婚を考える上で、避けて通れないのが慰謝料の問題です。ここでは、より詳しく解説していきます。
慰謝料が発生する条件
慰謝料請求の対象となるのは、基本的に不貞行為(肉体関係)があった場合です。
ただし、肉体関係がなくても、あなたとの関係が原因で相手の婚姻関係が破綻した場合は、慰謝料を請求される可能性があります。たとえば、親密なやり取りを続けて相手を離婚に追い込んだようなケースです。
慰謝料の相場と増減要因
慰謝料を支払わなくてよいケース
以下の場合は、慰謝料の支払い義務が発生しない、または減額される可能性があります。
- 相手の夫婦関係が既に破綻していた場合(別居中など)
- 相手が既婚者であることを知らなかった場合
- 不倫の事実を知ってから3年が経過した場合(時効)
慰謝料の時効について
不倫に対する慰謝料請求権の時効は、不倫の事実と不倫相手を知ってから3年です。
つまり、略奪婚が成功して幸せに暮らし始めた後でも、3年以内であれば慰謝料を請求される可能性があるということ。「もう大丈夫」と思っていた矢先に請求が来るケースも実際にあります。

芸能界に見る略奪婚の事例
実は、芸能界には略奪婚を経て幸せな結婚生活を送っているカップルが少なくありません。いくつかの事例を見てみましょう。
長年連れ添っているカップル
布袋寅泰さんと今井美樹さんは、1999年に結婚。当時、布袋さんには歌手の山下久美子さんという前妻がおり、今井さんと山下さんは親友同士だったことから大きな波紋を呼びました。しかし、結婚から25年以上が経った現在も、二人は仲睦まじく暮らしているとされています。
また、お笑いコンビ・ウッチャンナンチャンの内村光良さんとフリーアナウンサーの徳永有美さんも、略奪婚と言われています。徳永さんは当時別の男性と結婚していましたが、番組での共演をきっかけに関係が発展。2005年に結婚し、現在も円満な家庭を築いています。
その後離婚したカップル
一方で、略奪婚をしたものの離婚に至ったカップルもいます。
とんねるずの石橋貴明さんと女優の鈴木保奈美さんは、1998年に再婚。当時、石橋さんは離婚からわずか2週間後の再婚で、しかも授かり婚だったことから略奪婚と報じられました。しかし、2021年に離婚を発表しています。
芸能人の事例から学べること
芸能人の事例を見ると、略奪婚だから必ず不幸になるわけではないことが分かります。しかし同時に、略奪婚だから必ず幸せになれるわけでもありません。
結局のところ、結婚後にどれだけ努力を重ねられるか、お互いを大切にできるかが重要なのです。
【体験談】略奪婚を経験した女性のリアルな声
ここからは、実際に略奪婚を経験した女性の声をお届けします。成功例と後悔例、両方の視点からお伝えします。
ケース1:7年越しの恋を実らせたAさん(38歳)
「出会った時、彼は既婚者でした。最初は友人として接していましたが、彼の転職を応援するうちに、気づいたらお互いに好きになっていて…。
彼が奥さんとの離婚に踏み切るまで、5年かかりました。その間、何度も別れようと思いました。でも、彼の『絶対に君と一緒になりたい』という言葉を信じて待ち続けたんです。
結婚してから3年が経ちますが、今は幸せです。ただ、周囲から冷たい目で見られることは今でもあります。彼の両親には未だに認めてもらえていません。それでも、彼と一緒にいられることが何より大切だと思っています」
ケース2:結婚後に後悔したBさん(35歳)
「不倫の末、彼が離婚してくれて結婚しました。最初は夢のようでした。でも、結婚してから彼の態度が変わったんです。
付き合っている時はあんなに優しかったのに、結婚したら『家政婦』扱い。帰りは遅いし、休日も私と過ごそうとしない。問い詰めたら逆ギレされて…。
今思えば、不倫中は『禁断の恋』というシチュエーションに酔っていただけだったのかもしれません。彼の本当の姿を見ていなかった。前の奥さんも、こんな思いをしていたんだろうな、と今では分かります」
ケース3:相手が再び浮気したCさん(41歳)
「私が略奪した彼は、結婚して4年経った今、また別の女性と関係を持っているようです。
『一度浮気する人は繰り返す』って言いますよね。分かっていたはずなのに、自分は特別だと思っていました。でも結局、彼は『妻がいて彼女もいる』という生活がやめられないタイプだったんです。
今度は私が略奪される番なのかもしれません。因果応報ってこういうことなんだな、と思います」
【インタビュー】既婚者を好きになってしまった女性の本音
【インタビュー】既婚者を好きになってしまった女性の本音
今回は、職場の上司との恋愛に悩んでいる32歳のえりかさんにお話を聞きました。
ゆうな
えりか(32)
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えりか(32)
ゆうな
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えりか(32)
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えりか(32)
ゆうな
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略奪婚でも幸せになれるケースとは
ここまでリスクや後悔の話が多かったですが、略奪婚でも幸せになれるケースはあります。どんな場合に成功しやすいのか、まとめてみました。
幸せになりやすいパターン
- 元々相手の夫婦関係が破綻していた(別居中など)
- 離婚が成立するまで肉体関係を持たなかった
- 相手の配偶者も新しい人生を望んでいた
- 子どもがいない、または子どもの理解が得られた
- 周囲に関係を秘密にでき、後から祝福された
成功する人に共通する特徴
①自分の魅力を客観的に理解している
略奪婚に成功した人は、彼が自分の何を愛しているかを把握し、それを磨き続けています。「彼を奪えた」という事実に満足せず、常に魅力的であり続ける努力を怠りません。
②周囲に関係を話さない
不倫関係について友人に話すと、噂が広まるリスクがあります。また、略奪婚であることを知っている人が多いほど、結婚後も冷たい目で見られやすくなります。
③離婚を急かさない
意外かもしれませんが、離婚を急かさない女性の方が成功率は高いようです。彼自身の意思で離婚を決断した場合、その後の関係もうまくいく傾向があります。
略奪婚を成功させるまでの期間
「どのくらい待てば彼は離婚してくれるの?」
これは多くの女性が気になる問題です。
平均的な期間
一概には言えませんが、不倫関係から略奪婚に至るまでの期間は2年〜5年程度が多いようです。
離婚には、財産分与、養育費、親権問題など、様々な手続きが必要です。特に子どもがいる場合は、より時間がかかる傾向があります。
長引く場合の注意点
5年以上経っても離婚の具体的な動きがない場合は、注意が必要です。
残念ながら、「離婚する」と言いながら実際にはするつもりがない男性も存在します。不倫関係を楽しんでいるだけで、本気で離婚を考えていないケースです。
「今年中には離婚する」「来年こそは」と毎年言い続けて、気づけば10年…。そうした関係に終止符を打てるのは、あなた自身だけです。
略奪婚を考える前に確認すべきこと
もしあなたが今、略奪婚を真剣に考えているなら、以下のことを自分に問いかけてみてください。

略奪婚に関するQ&A
- 略奪婚の慰謝料の時効は何年ですか?
- 不倫の事実と不倫相手を知ってから3年です。また、不倫行為があった時から20年が経過した場合も時効となります。ただし、離婚後に不倫が発覚した場合は、発覚時点から3年となるため、結婚後も油断はできません。
- 略奪婚でも結婚報告はできますか?
- 法的には問題なく結婚報告ができます。ただし、略奪婚であることが周囲に知られている場合、SNSでの報告や大々的な結婚式は反感を買う可能性があります。親しい人への報告に留めるか、時間を置いてから公表するカップルが多いようです。
- 相手の家庭に子どもがいる場合、略奪婚は難しいですか?
- 子どもがいる場合、離婚へのハードルは確実に高くなります。「子どもが成人するまでは」「子どもを悲しませたくない」という理由で離婚を先延ばしにする男性は多いです。また、養育費の支払いが結婚後の家計に影響することも覚悟する必要があります。
- 略奪婚の成功率はどのくらいですか?
- 正確な統計はありませんが、不倫関係から結婚に至るケースは全体の5〜10%程度と言われています。多くの場合、男性は離婚せず、女性は待ち続けた時間を後悔することになります。また、結婚できたとしても、その後離婚するケースも少なくありません。
- 肉体関係がなくても慰謝料を請求されることはありますか?
- 可能性はあります。肉体関係がなくても、親密な関係が婚姻関係の破綻原因となった場合、慰謝料請求が認められた判例があります。ただし、不貞行為があった場合と比べると、認められるケースは限られます。

略奪婚と向き合うあなたへ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
私はこの記事で、略奪婚を推奨するつもりも、全否定するつもりもありません。
恋愛に「正解」はないから。
好きになった人がたまたま既婚者だった、それだけのこと。
その気持ち自体を責めることは、誰にもできません。
ただ、「好き」という気持ちだけで突っ走ると、後悔することになりかねないということは、伝えたかったのです。
略奪婚には、覚悟が必要です。
経済的な負担、周囲からの孤立、消えない罪悪感…。
それらすべてを背負う覚悟が、本当にありますか?
そして何より、その覚悟は「彼も同じように持っているか」を確認してください。
あなたが一人で覚悟を決めても、彼にその気がなければ意味がありません。
「離婚する」という言葉ではなく、具体的な行動で示してもらってください。
もし、彼が本気であなたを選んでくれるなら。
二人で困難を乗り越えた先に、幸せはきっと待っています。
でも、もし彼がいつまでも行動を起こさないなら。
あなたの人生を、そこで立ち止まらせてしまってはいけません。
あなたには、もっと幸せになる権利がある。
もっと堂々と愛される権利がある。
どんな選択をするとしても、自分を大切にしてください。
あなたの人生は、あなた自身のものなのだから。
まとめ:略奪婚を考える前に知っておくべきこと
- 略奪婚とは、既婚者や恋人がいる人を奪って結婚すること
- 慰謝料の相場は50〜300万円、状況により増減する
- 慰謝料請求の時効は、不倫発覚から3年
- 芸能人にも略奪婚は多く、幸せになった人も離婚した人もいる
- 略奪婚でも幸せになれるケースは、元々夫婦関係が破綻していた場合など
- 「結婚がゴール」ではなく、結婚後の生活をイメージすることが大切
- 彼の「言葉」だけでなく「行動」を見て、本気度を判断すること
- どんな選択をしても、自分を大切にすることが最も重要
最後に、私が大切にしている言葉を贈ります。
「恋愛に正解はない。でも、自分らしく楽しむことが一番の正解」
あなたが後悔しない選択ができますように。

