好きな人を忘れる方法|片思い・失恋・職場など状況別に心理学から解説する未練の断ち切り方

この記事でわかること
「忘れたいのに、どうしても忘れられない」――そんな切ない想いを抱えていませんか?この記事では、好きな人を忘れられない心理的メカニズムから、片思い・失恋・職場・既婚者など状況別の具体的な忘れ方まで徹底解説。心理学をベースにした実践的な方法と、実際に乗り越えた女性たちの体験談をお届けします。あなたのペースで、少しずつ前に進むヒントがきっと見つかります。

目次

好きな人を忘れる方法完全ガイド|心理学×実体験で学ぶ未練の手放し方

「もう忘れたいのに、気づくとあの人のことを考えてしまう」
「頭では無理だとわかっているのに、心がついてこない」

恋愛における「忘れたいのに忘れられない」という感情は、誰にでも起こりうるもの。
片思いの相手、別れた恋人、そして叶わないとわかっている相手――。
相手や状況は違っても、好きな人を忘れられない苦しさは共通しています。

私自身、大学時代に4歳年上の社会人と本気の恋をして、結婚まで考えていた相手に婚約者がいることが判明したとき、1ヶ月間泣き続けた経験があります。
あの頃は毎晩Adeleの「Someone Like You」を聴きながら、「この人以上に好きになれる人なんていない」と本気で思っていました。

でも今、35歳になった私が言えることがあります。
時間は確かに傷を癒してくれる。でも、ただ待つだけじゃなく、自分から「忘れる」ための行動を起こすことで、その時間を短縮できるということ。

この記事では、心理学的なアプローチと実践的な方法を組み合わせて、好きな人を忘れるためのステップを詳しく解説していきます。

雨上がりの街

好きな人を忘れたいと思うのはどんな恋?5つのパターン

まず、「好きな人を忘れたい」と思う恋愛にはいくつかのパターンがあります。
自分がどの状況にいるのかを客観的に理解することが、気持ちの整理への第一歩です。

片思いが辛くて忘れたい

相手の気持ちが自分に向いていないとわかっていても、好きでいることをやめられない。
長期間の片思いは、叶わないと頭ではわかっていても、心が諦めることを許してくれません。

特に、相手に恋人ができてしまったときや、告白して振られたあとは「もう可能性がない」という現実を突きつけられ、忘れることでしか楽になれないと感じるものです。

失恋・別れのあとの未練

一度は両思いだった相手との別れは、片思い以上に辛いことも。
共有した思い出、一緒に過ごした時間、将来の約束――すべてが「過去のもの」になってしまった喪失感は計り知れません。

「あのとき、ああしていれば」という後悔や、「もう一度やり直せないか」という復縁への未練が、忘れることを難しくします。

好きな人に好きな人がいる

思いを寄せる相手が、別の誰かを好きだと知ったとき。
告白する前に「脈なし」がわかってしまう切なさは、失恋とはまた違う種類の痛みです。

「私が先に好きだったのに」「どうして私じゃないんだろう」という悔しさと悲しさが入り混じり、早く忘れてしまいたいと思うのは自然なことです。

好きな人が既婚者

好きになってはいけない相手だとわかっていても、感情はコントロールできないもの。
既婚者の男性は、家庭を守る責任感や人生経験からくる余裕が魅力的に映ることがあります。

しかし、この恋が実ることは難しく、仮に実ったとしても多くの人を傷つけてしまう。
自分を守るために忘れなければならない恋の代表例です。

職場の人を好きになってしまった

毎日顔を合わせる環境で好きな人ができると、忘れることが特に困難になります。
物理的な距離を取れないため、気持ちが再燃しやすく、仕事に支障が出ることも。

異動や転職という選択肢は現実的ではないことも多く、同じ環境にいながら気持ちを整理しなければならない難しさがあります。

なぜ好きな人を忘れられないのか?心理学が解き明かす5つの理由

「忘れたいのに忘れられない」のには、心理学的に明確な理由があります。
感情は脳の記憶と深く結びついており、理屈だけではコントロールできないものなのです。

理由①:脳の「報酬系」が関係している

恋愛中の脳は、ドーパミンという快楽物質を大量に分泌しています。
好きな人のことを考えるだけで幸せを感じるのは、この報酬系が活性化しているから。

失恋すると、この「報酬」が突然なくなります。
脳は以前の快楽を求めて、相手のことを何度も思い出させようとするのです。
これは禁煙中にタバコが吸いたくなる仕組みと似ています。

理由②:「カリギュラ効果」で逆に執着してしまう

心理学で「カリギュラ効果」と呼ばれる現象があります。
禁止されたものほど気になってしまうという人間の心理です。

「忘れなければ」「考えちゃダメ」と自分に言い聞かせるほど、逆に相手のことが頭から離れなくなる。
これは意志が弱いからではなく、人間の脳の仕組みそのものなのです。

理由③:相手を「美化」している

片思いや失恋後は、相手の良い面ばかりが記憶に残りがちです。
「あんなに優しい人はいない」「完璧な人だった」と、実際以上に相手を美化してしまいます。

これを心理学では「記憶の選択的想起」と呼びます。
ネガティブな記憶よりポジティブな記憶の方が長く残りやすいという性質が、忘れることを難しくしているのです。

理由④:「喪失体験」として心が反応している

失恋は心理学的に「喪失体験」のひとつ。
大切なものを失ったとき、人は悲嘆のプロセスを経験します。

否認→怒り→取引→抑うつ→受容という段階を経て、やがて心は回復していきます。
すぐに忘れられないのは、この自然なプロセスの途中にいるからです。

理由⑤:現状への不満から「現実逃避」している

今の生活に満足していないとき、過去の恋を思い出して「あの頃は良かった」と感じることがあります。
これは純粋に相手を好きなのではなく、現実から逃避したい気持ちの表れかもしれません。

この場合、相手を忘れることより、今の自分の生活を充実させることが根本的な解決につながります。

頭の中のパズル

好きな人を忘れる方法10選|心理学に基づいた実践テクニック

ここからは、具体的に「好きな人を忘れる方法」を紹介します。
すべてを一度にやる必要はありません。自分に合いそうなものから試してみてください。

方法①:物理的な距離を置く

人は接触が多い相手に惹かれやすい(「単純接触効果」)という心理があります。
逆を言えば、会わなければ徐々に気持ちは薄れていくということ。

  • SNSのフォローを外す、またはミュートする
  • LINEの通知をオフにする、必要なら連絡先を削除
  • 共通の友人との集まりを一時的に控える
  • 職場が同じなら、業務以外の接点を最小限に

「情報が入ってこない」状態を作ることで、相手のことを考える時間を減らせます。

方法②:思い出の品を整理する

写真、LINE履歴、プレゼント、一緒に行った場所のチケット――。
これらが目に入るたびに、記憶がよみがえって気持ちが戻ってしまいます。

捨てることに抵抗があるなら、段ボール箱にまとめて見えない場所にしまうだけでもOK。
物理的に「視界から消す」ことが大切です。

方法③:気持ちを書き出して整理する

心理学には「セルフコンセプトリカバリー」という概念があります。
自分の心情を具体的に書き留めることで、客観的に自分を見つめ直せるという方法です。

STEP.1
感情を書き出す
好きな人のこと、自分の気持ち、辛いと思うことをノートに書き出します。キレイに書く必要はありません。
STEP.2
「なぜ忘れたいのか」を明確にする
「この恋が続いても幸せになれないから」など、忘れたい理由を言語化します。
STEP.3
「理想の未来」を描く
彼を忘れた先にある幸せな自分の姿をイメージして書きます。
STEP.4
読み返して自分の変化を確認
1週間後、1ヶ月後に読み返すと、気持ちの変化に気づけます。

方法④:趣味や仕事に没頭する

「ネガティブを潰すのはポジティブではない。没頭だ」という言葉があります。
無理に前向きになろうとするより、何かに夢中になる時間を作る方が効果的です。

  • 新しい趣味を始める(運動、料理、語学など)
  • 資格取得の勉強を始める
  • 仕事のスキルアップに集中する
  • 推し活やオタク活動に没頭する

考える暇がないほど予定を入れることで、自然と相手のことを考える時間が減っていきます。

方法⑤:運動で気分をリフレッシュ

運動には気分を向上させる効果があります。
エンドルフィンやセロトニンといった「幸せホルモン」が分泌され、ネガティブな感情が和らぎます。

特におすすめなのは、ジョギングやヨガなどの有酸素運動。
体を動かしている間は余計なことを考えずに済み、終わった後はすっきりとした気持ちになれます。

朝日の中をランニング

方法⑥:友達に話を聞いてもらう

辛いことを誰かに話すだけで、気持ちが軽くなることがあります。
特に同じような経験をした友人なら、共感してもらえて心強いはず。

ただし、何度も同じ話をしすぎると、かえって記憶が強化されることも。
「話を聞いてもらう」ことと「前に進む行動」のバランスが大切です。

方法⑦:自分磨きに時間を使う

失恋のエネルギーを「自分をより良くする」方向に向けてみましょう。
美容、ファッション、ダイエット、内面の成長――。

「あの人を見返したい」という気持ちが最初のモチベーションでも構いません。
続けていくうちに、それが「自分のため」に変わっていきます。

方法⑧:新しい出会いを探す

「恋の傷は恋で癒す」という言葉は、ある意味で真実です。
女性の脳は「上書き保存」が得意と言われ、新しい恋が始まると、驚くほど前の人のことを忘れられることがあります。

すぐに本気の恋愛を始める必要はありません。
婚活パーティーやマッチングアプリで「素敵な人はたくさんいる」と実感するだけでも、視野が広がります。

方法⑨:環境を変える

引っ越し、旅行、部屋の模様替えなど、環境を変えることで気持ちがリセットされることがあります。
特に一人旅は、自分と向き合い、人生を見つめ直す良い機会になります。

私も失恋後に一人で伊豆に温泉旅行に行ったことがあります。
知らない土地で過ごす時間は、普段の生活から離れて心を癒してくれました。

方法⑩:時間に任せる

最終的には、時間が最も確実に心を癒してくれます。
今はどんなに辛くても、1ヶ月後、3ヶ月後、1年後には必ず気持ちは軽くなっています。

「早く忘れなきゃ」と焦る必要はありません。
自分のペースで、少しずつ前に進むことが一番大切です。

荷物を片付ける女性

【状況別】好きな人を忘れるためのアドバイス

ここからは、より具体的な状況別のアドバイスをお伝えします。

【片思いの場合】気持ちに区切りをつける方法

片思いの場合、「気持ちを伝えていない後悔」が忘れられない原因になっていることがあります。

もし可能であれば、思い切って告白してみるのもひとつの選択肢。
結果がどうであれ、区切りがつきやすくなります。

ただし、相手に恋人やパートナーがいる場合は、告白しないほうが良いこともあります。
その場合は「この人とは縁がなかった」と自分に言い聞かせ、新しい出会いに目を向けましょう。

【失恋・別れの場合】過去を美化しすぎない

別れた後は、良い思い出ばかりが浮かんできがちです。
でも冷静に振り返れば、「合わなかった部分」「不満だった点」も必ずあったはず。

「なぜ別れることになったのか」を思い出し、相手の良くなかった点も正直に認めることで、美化を防げます。

【職場の場合】仕事モードと感情を切り分ける

毎日顔を合わせる職場の人を忘れるのは、最も難しいケースのひとつ。
ポイントは「仕事上の関係」と「恋愛感情」を意識的に切り分けることです。

  • 仕事以外のプライベートな会話を控える
  • ランチや飲み会で同席しないよう工夫する
  • 相手を「仕事仲間」として見る練習をする
  • 恋愛感情が湧いたら「仕事に戻ろう」と切り替える

【既婚者が相手の場合】リスクを冷静に見つめる

既婚者への恋は、実っても幸せになれる可能性が低いのが現実。
仮に相手が離婚して一緒になれたとしても、「略奪婚」という後ろめたさが残ります。

「この先、自分は2番目の存在で満足できるのか?」
「いつかは会いたい時に会える恋愛がしたいのではないか?」

自分に問いかけることで、この恋を続けることで失うものが見えてきます。

女性が活躍する職場

【体験談】好きな人を忘れて前に進めた女性たちのストーリー

ここでは、実際に好きな人を忘れて新しい一歩を踏み出せた女性たちの体験談を紹介します。

体験談①:思い出の品を整理したら、新しい出会いが生まれた(29歳・女性)

「3年付き合った彼と別れた後、部屋に残った彼との思い出の品がどうしても捨てられませんでした。
写真、ペアリング、一緒に買った食器…。見るたびに涙が出て。

でもある日、思い切って全部段ボール箱に詰めて、実家に送りました。
そうしたら不思議と気持ちが軽くなって、『新しい出会いを探そう』という気になれたんです。

その後マッチングアプリを始めて、今の彼と出会いました。
あの時、思い出の品を整理してなかったら、今の幸せはなかったと思います。」

体験談②:仕事に集中することで、自然と気持ちが薄れた(28歳・女性)

「片思いしていた職場の先輩に彼女ができたとき、本当に辛かったです。
毎日顔を合わせるから、忘れようにも忘れられなくて。

でも、落ち込んでいる暇があったら仕事で結果を出そうと思って、プロジェクトに全力で取り組みました。
残業も多かったけど、考える暇がなくなって、3ヶ月くらいで気持ちが落ち着きました。

結果的に昇進もできて、『あの失恋があったから今の自分がある』と思えるようになりました。」

体験談③:自分磨きを続けたら、もっと素敵な人に出会えた(24歳・女性)

「既婚者の上司を好きになってしまって、自分でも『ダメだ』ってわかってるのに、気持ちが止められませんでした。
でも、この恋に未来がないのは明らかで。

だったら、次に素敵な出会いがあったときに選ばれる女になろうと思って、ダイエットやメイクの勉強を始めました。
ジムにも通い始めて、体を動かすことで気持ちもスッキリ。

1年後、友人の紹介で今の彼と出会えました。
『あのとき諦めてよかった』って心から思います。」

温かい飲み物を持って歩く女性二人

【インタビュー】片思いの相手を忘れるまでの過程をリアルに聞いてみた

今回は、3年間片思いしていた相手を忘れて、新しい恋に踏み出せたゆいさん(20歳)にお話を聞きました。

ゆうな

ゆいさん、今日はありがとうございます。まず、どんな片思いだったか教えてもらえますか?
高校1年生の時から好きだった同級生がいて、3年間ずっと片思いでした。理想が高いって言われるんですけど、その人だけは本当に特別で…。

ゆい(20)

ゆうな

3年間は長いですね。告白はしたんですか?
卒業式の日に勇気を出して告白しました。でも、「ゆいのことは友達としか見れない」って言われて…。

ゆい(20)

ゆうな

それは辛かったですね…。そこからどうやって気持ちを切り替えたんですか?
最初は全然無理でした。毎日泣いてたし、SNSで彼の投稿見ちゃうし。でも、大学に入って環境が変わったのが大きかったと思います。新しい友達ができて、サークルで忙しくなって。

ゆい(20)

ゆうな

環境の変化が気持ちの切り替えに役立ったんですね。
あと、彼のSNSを思い切ってミュートしたのも大きかったです。見なければ考えずに済むって、本当だったんだなって。

ゆい(20)

ゆうな

今は新しい恋ができたって聞きました!
はい。サークルの先輩で、時間をかけて仲良くなって、最近付き合い始めました。高校のときの彼より、一緒にいて楽だし、自分らしくいられるんです。

ゆい(20)

ゆうな

素敵ですね。最後に、同じように片思いで苦しんでいる方へメッセージをお願いします。
今は辛くても、絶対にいつか楽になれます。私も「この人以上の人なんていない」って思ってたけど、今の彼に出会えた。だから、焦らず自分のペースで前に進んでほしいです。

ゆい(20)

新しい趣味を考える女性

【Q&A】好きな人を忘れることに関するよくある質問

好きな人を忘れるのにどれくらい時間がかかりますか?
人によって異なりますが、一般的に「付き合っていた期間の半分」「片思いしていた期間と同じくらい」と言われることがあります。ただし、これはあくまで目安。環境や行動次第で短くなることもあれば、長引くこともあります。大切なのは時間よりも、「忘れるための行動を起こしているか」です。
無理に忘れようとしないほうがいいって本当?
はい、心理学的には本当です。「カリギュラ効果」により、禁止するほど気になってしまうことがあります。「忘れなきゃ」と強く思うより、「思い出してもいいけど、今は別のことに集中しよう」くらいの気持ちでいるほうが、結果的に早く忘れられることが多いです。
新しい恋人ができれば忘れられますか?
新しい恋は、前の人を忘れる大きなきっかけになります。女性の脳は「上書き保存」が得意で、新しい恋が始まると驚くほどスムーズに気持ちが切り替わることも。ただし、前の人への未練が強い状態で新しい恋を始めると、相手に失礼になることもあるので、ある程度気持ちの整理がついてからがおすすめです。
思い出すと泣いてしまうのはおかしいですか?
全くおかしくありません。それだけ本気で好きだった証拠です。泣くことは心のデトックスでもあるので、我慢せずに泣いて大丈夫。ただし、何ヶ月経っても日常生活に支障が出るほど辛い場合は、カウンセラーなど専門家に相談することも検討してください。
連絡を取らない方がいいですか?
忘れたいなら、連絡は控えるべきです。連絡を取り続けると、期待や未練が残り、気持ちの整理が難しくなります。特にSNSで相手の動向をチェックすることは、傷口に塩を塗るようなもの。思い切ってミュートやブロックを活用しましょう。

好きな人を忘れることは「新しい自分になる」こと

ここまで、好きな人を忘れる方法について詳しくお伝えしてきました。

最後にお伝えしたいのは、「忘れる」ことは「なかったことにする」ことではないということ。

あなたが誰かを本気で好きになった経験は、決して無駄ではありません。
その恋を通じて、人を想う気持ちの深さを知り、自分自身の新しい一面に気づき、成長できたはずです。

忘れるというのは、その経験を糧にして、新しい自分として生きていくこと。
過去の恋を「思い出」として心の引き出しにしまい、未来に向かって歩み出すこと。

今は辛くても、必ず楽になれる日が来ます。
そしてその先には、もっとあなたにふさわしい幸せが待っているかもしれません。

焦らなくて大丈夫。
あなたのペースで、一歩ずつ前に進んでいきましょう。

私もかつて、本気で好きだった人を忘れられずに苦しんだ経験があります。
でも今は、「あの失恋があったから、今の私がある」と心から思えています。

あなたにも必ず、そう思える日が来ます。
この記事が、その一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。

朝日を浴びて公園で背伸びをする女性